大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻
設計工学領域(藤田・山﨑・野間口研究室)における研究


設計工学領域では,優れた革新的なデザインを実現することを目指して,製品の開発や設計を価値・コスト・時間などについての様々な要因を総合的かつ系統的に考えつつ合理的に進めていくための理論や方法論,コンピュータ援用技術に関する教育と研究を行ってます.具体的には,Products, Process, Function & Structure, System of Systems の4つの方向性を定め,以下のテーマを展開しています.

設計のためのシステム理論と体系的方法論の構築
【課題】 顧客の要求の変化や技術革新など,様々な状況の変化を踏まえながら,革新的な製品を生み出すにはどうしたらいいの?
【解決】 設計の上流段階で各種の要因を明示的に把握,分析し,設計の指針を与えるための体系的な設計方法論を構築します.

  • 藤田喜久雄, 設計工学とその展開, 日本機械学会誌, Vol.108, No.1034, (2005-1), pp.43-46.
  • 藤田喜久雄, 製品設計のモードと設計工学の課題, 設計工学, Vol.43, No.11, (2008-11), pp.577-582.
  • 藤田喜久雄, 設計工学分野の教育を考える, 機械の研究, Vol.62, No.1, (2010-1), pp.160-168, 養賢堂.
  • 藤田喜久雄, 工学設計の展望と今後の研究課題, 精密工学会誌, Vol.77, No.11, (2011-11), pp.1008-1012.

概念設計のための支援フレームワークと知識マネジメント法
【課題】 CADを使えばできあがった製品の形は定義できるけど,そのプロセスは支援できているの?
【解決】 製品の機能や構造,挙動などを表現する各種のモデルに基づいて,設計案の生成や検証を行う過程を支援できる将来のCADシステムを目指します.

  • 水田将史, 廣岡正也, 野間口大, 藤田喜久雄, モデルベース開発とプロトタイピングの連携を促進するための製品設計支援フレームワークに関する研究, 日本機械学会論文集C編, Vol. 79, No. 807, (2013), pp. 4061-4074.
  • Nomaguchi, Y., Mizuta, M., Hirooka M. and Fujita K., Study on Knowledge-Based Product Design Framework for Facilitating Interaction of Model-based Development and Prototyping, International Journal of Automation Technology, Vol. 8, No.3, (2014), pp. 344-355.

設計者に新しいアイデアを気付かせる発想支援システム
【課題】 設計のアイデアはどのようにして創り出されているのか? その過程に対する本質的な支援の方法は?
【解決】 スケッチと言語表現を連係させて進められる創造的な思考のプロセスを,集合論に基づく設計理論を用いて明らかにし,それを基盤とした発想支援システムを構築します.

  • 小寺 裕子, 野間口 大, 藤田 喜久雄, スケッチと言語表現の相互作用に着目した設計概念生成支援システムに関する研究, 精密工学会誌, Vol. 77, No. 11, (2011), pp.1063-1069.
  • Nomaguchi, Y., Ogawa, T. and Fujita, K., Promoting Void-based Design Concept Generation through Computer Supported Interactive Structurization of Verbal and Drawing Expression, Proceedings of 19th International Conference on Engineering Design (ICED 13), (2013), 161.
  • Nomaguchi, Y., Fujita, K., Formalizing Interactive Sketching Activity for Design Concept Generation toward its Computational Support, Proceedings of 13th Design Engineering Workshop 2013 (DEWS2013), (2013), 42.

多様な代替案の生成と構造化による概念設計支援
【課題】 大規模で複雑なシステムの設計では上流で条件や内容が曖昧なままで詳細を支配する方針を決定する必要がある
【解決】 多様なパレート最適解を生成して,それらの間に潜む概念的な因果関係をデータマイニングと機械学習により抽出して,設計者の戦略的な意志決定を合理的に支援する

  • 満中 敦, 藤田 喜久雄, 野間口 大, 製品系列統合化設計における共通化方策の最適設計探査に関する研究, 日本機械学会 第9回最適化シンポジウム, (2010), pp. "216-1"-"216-6".
  • 村岡正敏, 野間口大, 藤田喜久雄, 平面トラス橋を題材とした多様な代替案の生成と概念空間の構造化による概念設計支援の試み, Design シンポジウム 2012講演論文集, (2012), pp. 25-32.

プロダクトファミリーとサプライチェーンの包括的最適設計法
【課題】 グローバルなものづくりでは,どこでモジュールをつくって,どこで組み立てて,どこに売るべきか? そのための最適な製品の構造(アーキテクチャ)や各製品の内容は?
【解決】 製品系列(多品種の製品の展開)とサプライチェーン(供給連鎖)についての統合的な数理モデルを構築し,最適化計算によって優れた設計案を提示します.

  • Fujita, K., Nasu, K., Ito, Y. and Nomaguchi, Y.,Global Product Family Design: Multi-Object Optimization and Design Concept Exploration,Proceedings of the 2012 ASME Design Engineering Technical Conferences & Computers and Information in Engineering Conference,(2012), DETC2012-70858.
  • Fujita, K., Amaya, H., Akai, R., Mathematical Model for Simultaneous Design of Module Commonalization and Supply Chain Configuration toward Global Product Family, Journal on Intelligent Manufacturing, Vol. 24, No. 5, (2013), pp. 991-1004.

設計プロジェクトのリスク評価とプロジェクト計画管理支援
【課題】 優れた製品を世に中に送り出すために,プロジェクトマネージャーは,チームとメンバーに斬新なチャレンジに挑ませながら,役割分担や進捗調整をどのように統括すべきか?
【解決】 タスクオプションの考え方に基づいてプロジェクトリスクを評価モデルを構築し,そのもとでプロジェクト計画を支援する手法を提案します

  • 野間口大, 松安亮典, 堀之内貴大, 藤田喜久雄, タスクの到達度とタスク間の整合度の多目的最適化による設計プロジェクト計画法に関する研究, 日本機械学会論文集C編, Vol. 78, No. 795, (2012), pp. 3812-3828.
  • Nomaguchi, Y., Tsutsumi, D. and Fujita, K., Planning Method of Creative and Collaborative Design Process with Prediction Model of Technical Performance and Product Integrity, Concurrent Engineering: Research and Applications, Vol. 24, No. 4, (2012), pp. 315-334.
  • Dong, C., Horinouchi, T., Nomaguchi, Y., and Fujita, K., Design Project Planning Method with Task Option Model and Two-Level Multi-Objective Optimization, Proceedings of the ASME 2014 International Design Engineering Technical Conferences & Computers and Information in Engineering Conference (IDETC/CIE 2014), (2014), DETC2014-34827.

数理計画による機能と構造の創成法
【課題】 優れた機能を持つ構造を設計したい
【解決】 最適化理論による構造最適設計手法を提供します

  • Yamasaki S., Kawamoto A., Nomura T., and Fujita K. A consistent grayscale-free topology optimization method using the level-set method and zero-level boundary tracking mesh. International Journal for Numerical Methods in Engineering, Vol. 101, No. 10, (2015-3), pp. 744-773.
  • Yamasaki S., Yamada T., and Matsumoto T. An immersed boundary element method for level-set based topology optimization. International Journal for Numerical Methods in Engineering, Vol. 93, No. 9, (2013-3), pp. 960-988.
  • Yamasaki S., Nomura T., Kawamoto A., Sato K., and Nishiwaki S. A level set-based topology optimization method targeting metallic waveguide design problems. International Journal for Numerical Methods in Engineering, Vol. 87, No. 9, (2011-9), pp. 844-868.

大規模で複雑な製品を設計するための階層的なシステム最適設計法~ 高密度実装機器の配置設計における展開~
【課題】 高機能携帯型情報機器で,さらに小型化を目指しながら,放熱特性や衝撃耐性などにも優れた設計を創り出すには?
【解決】 配置についての組合せ最適化問題を階層的に解きながら,熱や構造についての評価をコンカレントに行うことによって,複合的に優れた設計解を自動的に見つけ出す計算方法を提案します

  • 藤田喜久雄, 河本将之, 宮武宏彰,2次元矩形配置問題のための階層型最適化計算法,日本機械学会論文集 C編,Vol.76, No.771, (2010), pp.2829-2838.
  • 松本茂樹, 藤田喜久雄, 高密度実装機器の複合領域最適配置設計のための放熱特性のコンカレント評価法に関する基礎的研究, 日本機械学会論文集 C編,Vol.77, No.783, (2012), pp.3990-4000.
  • Fujita, K., Yamasaki, S. and Kawamoto, M., Hierarchical Optimization-based Approach for Two-dimensional Rectangular Layout Design Problems, Transactions of ASME, Journal of Computing and Information Science in Engineering, Vol.14, No.4, (2014), pp. 041006.

自立・分散型のシステム群から構成されるSystem of Systemsの最適計画法 ~エネルギーシステム設計における展開~
【課題】 社会全体のエネルギー供給計画のような複雑な問題の解を,より大局的な視点の下で得るためには,どのような考え方に基づくべきか?
【解決】 シナリオとマルチエージェントシミュレーションを利用した新しいシステム設計法を提案します

  • Tanaka, H., Nomaguchi, Y., Kishita, Y., Hara, K., Uwasu, M., Fujita, K., Kuroda, M. and Takeda, H., Designing Diffusion Scenarios of Distributed Energy Systems with Multi Agent Simulation - A Case Study of Suita City -, Proceedings of 8th International Symposium on Environmentally Conscious Design and Inverse Manufacturing (EcoDesign 2013), (2013), O-C-8.
  • 野間口大, 栗山裕, 藤田喜久雄, シナリオとマルチエージェントシミュレーションによる超システムの設計方法論-モジュール交換型社会共有エネルギーシステム設計による試み-, 設計工学, Vo. 49, No. 7, (2014), pp. 358-368.

複合領域システムデザインプロセスの支援とマネジメント
【課題】 熱・流体・構造などのいろいろな解析シミュレーションや最適化計算が可能になっているけれど,それらを統合的に活用して適切に設計を進めるには?
【解決】 解析や最適化計算のためのモデル化や定式化に向けて設計者が考えている内容を明確に記述して共有するための管理手法を提供します

  • 野間口大, 田口智祥, 藤田喜久雄, 工学解析モデリングのための知識管理フレームワークについての考察, 日本機械学会論文集 C編, Vol. 75, No. 756, (2009-8), pp. 2181-2190.
  • Nomaguchi, Y., Taguchi, T. and Fujita, K., A Framework of Describing and Managing Engineering Analysis Modeling Knowledge for Design Validation, Concurrent Engineering: Research and Applications, Vol. 18, No. 3, (2010), pp. 185-197.
  • 野間口大, 中山寛之, 井上 晴規, 戸田康太郎, 藤田 喜久雄, 複合領域システムの最適設計における経験的知識の獲得プロセスの分析, 日本機械学会第23回設計工学・システム部門講演会講演論文集, (2014), 1204.


Last Update at Feb 5, 2015
Yutaka Nomaguchi -- nomamech.eng.osaka-u.ac.jp